~ ilusm ~ 中学生の子どもとともに学ぶ やり直し英語 

海外大学院卒で英語には多少の自信があったはず・・・ が使わないと忘れるということを再確認させられたこのごろ。楽しく継続して学ぶことができるサイトや教材さがし、英語学習法を捜し歩いています。

”労働者” を作るための高等教育教育ってどうなんだろ?

ちょうど今年中学一年生になる子どもたちから、センター試験

廃止されます。私自身はセンター試験世代ですが、センターが

なくなることで今後どのように子どもを評価するのか気になります。

 

それと同時に大学自体改革が進みそう。

最近L型大学 G型大学という言葉を耳にしたことありませんか?

 

大学自体が職業志向へ

 

G型大学はグローバルに確約することが期待されるいわゆる「エリート」

L型大学は日本の経済を支える、「職業訓練」大学

という感じでしょうか。

 

L型大学では実践力を高めることで社会全体の生産性をあげるという

のを目標にするとのこと。

 

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言いたいことはよくわかります。

たしかに経済効率優先で考えれば 「使える人材」を作ることは財界に

とっては大事なことでしょう。社会構造的にもね。

 

でもね。高等教育って基本 美しき 「人生の無駄」を教えるとこだと

思うんですよね。直接的に役には立たないかもしれないけど、人生を豊かに

することを知るみたいな。

教養ってそんなもんじゃないのかな。

 

 

大学改革より中学・高校の改革を

 

遠い昔 高等教育機関で教えていたことがあります。

まだ大学院を卒業したばかりの新米、20代後半。

 

偏差値の低い学校だったということもありますが、高校卒業しているはずなのに、

中学受験勉強をした小学6年生の子どもたちよりも漢字は書けなかったですし、

計算も全くできないのを知り、本当にびっくりしました。

 

「どうやって高校卒業したのよ?」と心の中で叫んだのを思い出しました。

 

「 √ って記号あったけど、あれって何に使うんだっけ?」とか

「先生~ 使うっていう字忘れたぁ」とか。

 

高校卒業できたってことはこの状態で数Ⅰとかの単位も出してるわけ

ですよね、高校は。 だめでしょ~ ルート知らない子に単位出しちゃ。

 

だいたいこの状況で高校が卒業できちゃう、制度自体が問題なんじゃないのかな?

 

全く理解しない状況でただ授業に出続けなきゃいけないなんて、生徒自身も

苦痛だと思うんですよね。

「この先生、何話してんだろ?」って感じでしょ、ずっと。

 

 

個人的には中学・高校卒業時に基礎力テストをして、クリアできなかったら

進学できないシステムがあったらいいのにと感じてます。

 

イギリスのGCSEのような感じ。

 

GCSEとは・・・

イングランドウェールズ北アイルランドでは、義務教育(5歳~16歳)を

修了するときにGCSE(General Certificate of Secondary Education)を受験。

成績評価はA~Gのグレードで評価され、大学進学希望者は、一般的に8~10科目を

受験します。(優秀な子は13ぐらいとれた気がします)

 

 

このテストの評価は大学進学に大きく影響するので気が抜けません。

同時にこれが中学卒業資格になり、基礎学力がある程度担保されるシステムです。

 

まあ、実際のところはその成績で進学先が変わるので、進路振り分けに

大きな意味を持つのですが、いずれにせよ勉強はしなくてはいけません。

 

子どもにはっきりとした目標を示しつつ、「勉強しなくちゃいけない環境」

を与えることが大事なんじゃないのかなぁ?

 

あ、でもイギリスの教育が素晴らしいと言っているわけではありません。

あくまでもテストの形式を日本でアレンジしたら・・・という話。

 

イギリスの教育については参考になりそうな本もたくさんあるので、

ご興味があればぜひ。

 

 

イギリス「教育改革」の教訓―「教育の市場化」は子どものためにならない (岩波ブックレット NO. 698)